旅の目的地になる宿

旅の目的地に
なる宿

あなたの旅「宿」の思い出は?

大概の旅の予算は限りがあります。多くの場合、宿泊施設は入浴と睡眠を満たされれば良いと考えられ、最低限の快適さを求めて選定されています。実際、旅の思い出の中で印象に残るのは、食事や風景、アクティビティなどが上位を占め、宿泊施設に関する思い出は少ない傾向があります。これは「体験」の質と量の違いによるものだと考えました。​

そこで、宿泊施設内での体験を増やすことで、宿自体を旅の目的地にできるのではないか、思い至りました。

「泊まれるテーマパーク」を作ろう!

エリア:都心からそう遠くない場所・食材が豊富な場所に、物件:築100年程度の古民家に絞り、探しまくってようやく出会ったのがこの家。​

その佇まいに惚れ、「泊まれるテーマパーク」を作ろう!と決意し即購入。​

現代はスイッチひとつ押すだけで、灯りがつき、お湯が出て、ご飯が炊けますが、昔は「火」のエネルギーがそれらを賄っていました。面倒ですが「火」を扱うことで、「おいしさ」「明るさ」「あたたかさ」を味わい、昭和時代の生活様式を追体験できる施設に仕上げました。

母家とガレージ & 大活躍した三菱ミニキャブ君

雨漏り・白蟻被害・
グニャグニャした床…

20年超空き家となっていた母家は、改修しごたえの塊。​
籠ること1年間。独りでDIYにて完成させた宿を皆様にお届けします。

2022年11月 改修作業開始​
片付けた後の母家

ぱっと見た目はそのまま住めそう。 ​
ですが、そう甘くはありません…

壁や床を一気に解体して現れたのは、

天井に大きな穴! 白蟻被害の数々!​
これは厄介だぞー
悪い箇所は全て更新しました!

畳をめくると、囲炉裏の痕跡​
100年前の「火箸」「灰」が床下に眠っていました。​
ロマンですねー​

埃まみれでヘトヘトの日々​時に早起きし、鹿島灘海浜公園(家から15分程度)から見る朝日にパワーをもらいます

茨城のゴールドコースト​
180度パノラマの海は圧巻

2022年12月​
鉾田で初めての冬、水道が凍る日も。

雪が降りました(この辺では珍しいらしい)

軽トラのフロントガラス越しの母家

助っ人登場​

当時小4の息子が冬休みの間手伝いに来てくれました!​

増築された屋根は痛みがあるので、トタンに葺き替え。​
古い瓦は、息子がせっせと細かく砕き、浴室裏の土間の砂利に転用しました。​
さすが我が息子、コテ捌きも見事なものです。

2022年冬〜2023年春 
五右衛門風呂作り

この宿で、一番作りたかった五右衛門風呂
薪で焚く⁉︎ 面倒だけどそれが良いんです!

待望の浴槽が広島から到着!!​
運送会社支店留めなので引き取りに行きました。

耐火の窯作り

風呂窯は80Kg  

モルタルで固めて

煙突を設置!

YouTubeやネット検索を駆使し、見よう見まねでトライ。​
実際に焚いてみるまで、設計が正しかったかどうかわからない恐怖。​
煙突設置するまで二週間ほどは眠れぬ日々でした。​
今この作業ができる人、日本に何人いるんだろう、​
数少ないうちの1人であることは間違いない、と今は胸を張っているw

壁をこしらえ

砂利を敷いて転圧

防水をして

タイル&檜板貼りで完成

2023年 
5月〜 かまど到着

宿での体験の柱となる「かまど」
うまく炊けても失敗しても、良い思い出となるでしょう。

こちらも運送会社支店留め。ミニキャブ君大活躍です。

元々は床組みしてあった場所を土間に改修。​
砂利を敷いて転圧して真砂土仕上げ。​
排気煙突のほか、大型レンジフードも設置

2023年7月〜 
居間床工事

いずれ宿泊されるお客様の笑顔を想像しながらの作業。​
「古民家なのに暖かい」の言葉を聞きたくて、床暖房を入れました。​
薪ストーブが熱源の床暖房は、あまり見かけませんよね。
ecoばかクリエイション」さんから購入しました。

ぐにゃぐにゃの床下地​

新規床下時組み​土間には防湿シート

捨て貼り

断熱材を入れ

なんと床暖房

無垢フローリングで仕上げ

2023年8月〜 
広間・縁側床工事

この頃は工事全体の終わりが見え始め、なんとなく余裕が生まれてきました。
が、年内にオープンしたいのでゆっくりはしてられません。
とんでもない酷暑、大きな扇風機を数台回しながら作業を進めました。

古い縁側材はきれいに剥がし、玄関の建具に再利用

新規の縁側は名栗加工の床材。足触りが最高です。

2023年10月〜 
いよいよ大詰め!

この頃になると、地元の方々が差し入れをくれたり手伝いに来てくれました。
暖かく迎え入れてくれたことに感謝です。

大和塀を自作してみました

外からの視線を遮る薪棚

門灯 素敵に光ります

縁側には無数の風鈴
お客様の写真が思い出を鳴らします

2023年12月22日 
ついに竣工! 

1年超の時間をかけ、ようやく竣工!
思いを形にし、たくさんの体験設備を盛り込みました!
皆様の「旅の目的地」になれるよう、今後も進化させていきます!

OPEN後のアップデート

昭和の農工具や玩具
博物館並み⁉︎の展示です

梁材を再利用した濡れ縁

手作りシーソー 

昭和体験といえば井戸

ブランコでくつろぐオーナー